国産スノーボードを選ぶ人が増えてきている現実

多少お金を払ってでも、結局国産スノーボードが選ばれているには訳があった!

まずは、スノーボードの歴史から学ぼう。

  スノーボードは、1960年から1970年にかけてアメリカで生まれたスポーツです。 もちろん、スノーボードという名前が付く前は、スナーファーやスキーボード、スノーサーフィンといった名称でしたが、 市民権を得ていたわけではないので、当時はそんなに根付いてはいませんでした。

  そもそも、スノーボードの名前が付く前からあった物といえば、サーフィンやスケートボード。 実は、この横乗りの遊びがスノーボードの生みの親です。 トリックやスタイルは、常にスケートボードなどから派生したものが多いのです。 ですから、スノーボードと同じ技がスケートボードでもあるのではなく、その逆なのです。

  スケートボードは値段的にもスノーボードに比べて安く、街中で簡単にできる気軽さはあったのですが、 まずはオーリーができなくては、次のトリックにたどり着けません。 しかし、そのオーリーが難しく、ギターでコードを覚えられないかのように諦める人も多かったのではないでしょうか。

  それに対して、スノーボードはブーツとスノーボードが装着できるビンディングのおかげで簡単に自分の意図した動きをしてくれました。 初めて滑りに行った日になんとか立つことができ、木の葉落とし程度に滑れるようにはなれる人も多かったでしょう。 それまでの日本の冬の過ごし方といえば、ユーミンの「私をスキーに連れてって!」の映画の影響もありスキーブームでしたが、 アルペンのCMで一躍有名になった広瀬香美のロマンスの神様の流れる苗場のゲレンデでスキーに変わる新しいウインタースポーツとして、男女問わず人気となりました。 また、日本で流行したのが1990年代のバブル期ということもあり、苗場のリゾートマンションを別荘がわりにバンバンと売れている時代でした。うらやましぃ(^_^;)

海外スノーボードブランドの黒船がやってきた!

  私のスノーボード歴は20年を超えましたが、始めた当初は高校生でした。 当時の販売しているお店は、アルペンやビクトリア、ムラサキスポーツなどの大型量販店や一部のサーフショップが冬だけ販売していました。 今でこそインターネットや雑誌・DVDなども数多く発行され、誰でも簡単に検索ができるようになりましたが、 当時は、商品に関する情報も少なく、また滑走可能なゲレンデも少なかったのを覚えています。

  その頃、国産スノーボードというものはもちろんありましたが、なにせ販売しているお店が少ないことで市場に出回っている数は少なく、あまり見かけることができませんでした。 また、当時はテリエ・ハーコンセンなどといった有名なライダーは全て海外勢が多かったことも影響し、海外からの輸入商品がスノーボード市場を独占していました。 BURTON(バートン)を筆頭に、SIMS(シムス)、MORROW(モロー)、SANTACRUZ(サンタクルズ)など、made in USAが かっこいいとされ、なかなか国産スノーボードを買おうといった気持ちにもなれませんでした。 海外のかっこいいライダー達を見てスノーボードを始めた世代に、「日本のスキー屋さんが作ったスノボーなんて、なんかださい」という感情もありました。

これぞ大和魂!国産スノーボードの逆襲!!

  1998年日本の長野県で行われた冬季オリンピックに、ハーフパイプなどの競技が正式種目となり、スノーボードが一般の方へも普及しました。 この21世紀になろうとする頃には、国産スノーボードブランドが毎年いくつも生まれていく加速期になりました。 スノーボードの専門学校が開設されたり、世界最大の屋内スキー場SSAWS(ザウス)など、スノーボードをする機会が増えてきたのです。

  海外製のかっこいいスノーボードブランドは、有名なライダーやメディアの露出により一段と人気を博していましたが、 海外の乾燥した雪質では問題なかったのですが、日本の湿った雪では滑走性能がいまいちだったのです。 これに対抗すべく、国産スノーボードメーカーは車や携帯電話のように二番煎じを得意とするお家芸の登場です。 品質を重視し、スノーボード本来の性能を高めていくようになりました。

国産スノーボードは、日本人が作るだけあって高品質なんです。

国産スノーボードの一番のメリットは、高品質。 ショップに行って、スノーボードの滑走面を見せてもらってください。 novemberやscooterといった小賀坂製のスノーボードの滑走面は、コンベックス形状と言って船底のようになっています。 これは、エッジが不意に引っかかることなく、快適に滑ることができる最適な形状です。 逆の形状をしたコンケーブ形状の物。つまり滑走面の中央が高く、エッジが垂れてしまっているスノーボードでは、 逆エッジで転びやすくなってしまい、怪我の原因にもなります。 初心者が転びやすいのは単にバランスが悪いからではなく、板そのものに問題がある場合もあるのです。

日本人の日本人による日本人のためのスノーボードなんだ!

  国産スノーボードは、日本の雪質と日本人の背格好に合わせて設計したために、非常によくすべり、乗りやすいことです。 もちろん、海外製のスノーボードでも高品質のものもありますが、 日本の湿った雪質に対応するために、高品質できめ細かい滑走面を使用している商品があります。 いわゆる滑走面の番数。ISO7200などがきめ細かさの度合いです。 また、体重が軽く足の小さなレディースボーダのために、ウエスト幅を狭くした商品を開発しています。 海外製のスノーボードでも女性向けのものはたくさんありますが、ウエスト幅が太い商品では、ターンがしづらくなってしまうのです。 ましてや、脚力がすくない女の子が太くて硬いレディースボードになったら、スノーボード自体嫌いになってしまうかもしれません。

国産スノーボードの良さはわかったけど、でもちょっと高くない?

  海外製のスノーボードよりも、やや割高には感じますが、品質を比べますと、現在では海外製品を上回る商品が多くなりました。 これは、日本人の勤勉で、よりよいものを作ろうという心意気かと思います。 もちろん、海外製のスノーボードを否定するつもりは全くありません。 むしろ、スノーボードはスポーツと考えていらっしゃる方もいるかと思いますが、 私自身は「あそび」だと思います。フリーランをしたり、パークで遊んだり、バックカントリーで遊んだり、競技としている方もいらっしゃいます。 ですから、好きなライダーさんと同じスノーボードを買うのもいいと思いますし、 もっとうまくなりたいと思って、しっかりとした品質で自分にあったスノーボードを探す人もいていいと思います。

じゃあ買ってみよう!でも、国産スノーボードを買うときの注意点とは。

  初めてスノーボードを買うのであれば、値段の問題はある程度仕方が無いと思います。 量販店の3点セットでもいいともいます。一年やってみて、大好きだと思えば翌年にでも真剣に選べばいいと思います。 最初から自分にあった板に出会うことは難しいでしょう。もちろん、国産スノーボードでも、初心者向けのスノーボードは販売していますが、 海外製に比べるとお値段が少々割高になります。 もちろん、その数万円の差で、勉強代と思う人もいれば、数年使うのだから、初心者に適しているスノーボードを選ぶのもいい選択だと思います。

  結論としては、うまくなりたいのであれば、多少の金額の差を気にしてはいけないと思います。 スノーボードが日用品のように1万円とか買えるなら買い間違えても、買い直せばいいと思いますが、 安い買い物ではないからこそ、自分がスキルアップできて、滑りに行ったときに少しでも楽しくスノーボードができるスノーボードを買うことが重要だと私は考えています。 私自身、初めて買ったのは、ムラサキスポーツ3点セットですし、翌年には大きな催事場での激安セットでした。 しかし、ある程度滑れるようになってから、友達に国産スノーボードを借りたときの滑走性の違いに驚きました。 たかが数万円だけど、その数万円の違いで、こんなにも乗りやすさが違うのかと。。。ほんとうにいい勉強代でした。

限定モデルなんてあるの?え、フルチューンにも差が出るってホント?

  それ以来、すっかり国産スノーボードの虜です。SHOP限定のグラフィックの商品や、フルチューンナップにも興味が湧いてきました。 最近はやりのVサーモ(ワックスをタンクに入れて減圧と加圧でしみこませるマシン)も、国産スノーボードのように滑走面がきめ細かい商品にすることで より効果があることも知りました。

  激安商品や、ネットやオークションで安くてラッキー!と思って買ったけど、いまいち乗りにくいから、来年また買い直す・・・。 これでは、2度買いになり、余計にお金と時間を使う事になります。 「安物買いの銭失い」と昔の人はよく言ったもので、自分にあった最適なスノーボードに出会えれば、 もっと楽しいスノーボードライフが待っているのです。

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